福井の空をながめよう
3月後半、宵の東の空には春の星座が昇ってきています。一方、冬の星座は西側にあり、
前回お伝えした火星のあるおうし座が最も西に位置しています。
その左(東)隣には、見つけやすい星並びをしたオリオン座があります。一等星のベテルギウスとリゲルを含んだ長方形の真ん中に、3つの星が一直線に並んだ三ツ星がその形です。
画面の背景の左上に、三ツ星が写っています。この三ツ星の下側には、肉眼で小三ツ星(三ツ星の半分の長さ)として眺められる星の並びがあり、画面左下で縦に位置しています。見ていただくと、小三ツ星の真ん中は淡い雲の小片が光っているのが分かります。
これが、メシエ42番オリオン星雲と呼ばれる、宇宙のガスの輝きです。丸画面はその望遠拡大撮影のはめ込みです。赤や緑っぽく見える宇宙の水素ガス雲は、その内部や周囲にある恒星の光エネルギーで光っている、散光星雲と呼ばれる天体です。明るい部分の真ん中にはこのガス雲から生まれた四重連星:トラペジュームが見えています。
星空の九官鳥 ほしのてつろ